第1章 記憶にない。  第2章 コロ。  第3章 お世話。  第4章 運命。  第5章 優しさ。  第6章 出逢い。

第7章 決断。  第8章 家族。  第9章 ケセラセラ。  第10章 別れ。


私は ” わらじ ” と ” 娘 ” を連れて、
今までより少しだけ雑踏の聞こえる街に移り住んだ。


大きな一軒家を二つに分けた借家だった。
不動産屋の張り紙でみつけた時、そこは動物と暮らすことが禁止されていた。


それでもその家を選んだのは、お隣がたくさんの犬と暮らしていたこと、
さらに隣の敷地には大家さんの家があって、
お隣がたくさんの犬と暮らしていることを承知だったこと、
なによりお隣がとてもいい方だったことだった。


引っ越す前に何度か草取りに出かけ、その都度お隣に色々教えてもらった。

この辺りにはのら猫がたくさんいることや、ご近所さんはみんなのら猫に寛容なこと。
少しだけ都会だと思っていたその街が、実は人情味あふれる下町だったことも知った。
そして新しい暮らしが始まった。


その頃勤めていた職場のすぐ近くに金魚屋があった。
私はそこのおじちゃんと話をするのが好きで、帰りによく遊びに行っていた。
ある日、金魚屋の店先に2匹の子猫がいた。
私はすぐにおじちゃんに話を聞いた。



「誰かが息子のところに置いてったんだよ」



金魚屋の向かいには、おじちゃんの息子さんが開業している動物病院があった。
その日の朝、病院の前に子猫の入ったダンボールが置かれていたそうだ。



「優しい家族が見つかるといいんだがね…」



「おじちゃん、待ってて」



私はそう言って、職場へ戻った。


その頃私は運送会社で働いていて、
仕事仲間はみんな人情味にあふれたおじさんばかりだった。



「金魚屋に子猫が…」



1匹はすぐに家族が決まった。
そしてまた ” わらじ ” に家族が増えた。


く~



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