第1章 記憶にない。  第2章 コロ。  第3章 お世話。  第4章 運命。


” のら ” を連れて帰ると、母がごはんと少しだけ温かいミルクを用意して待っていてくれた。

まだ小さかった私にも、父と母の優しい気持ちが伝わってきた。
心がふわっと温かくなった。


父は ” のら ” に新しいおうちを作ってくれた。
ずっと寂しい思いをしていただろうからと、
” のら ” のおうちは” ロッキー ” がいつも見えるよう向かい合わせに置かれた。

それから私は ” ロッキー ” と ” のら ” といつも一緒だった。

春にはお花見をした。
夏には水遊びをした。
秋には落ち葉で遊んだ。
冬には雪遊びをした。

お世話をいっぱいいっぱい頑張った。


” のら ” が家族になった後、少しづつ小さな家族が増えていった。
ひとりぼっちだった ” のら ” にたくさんの家族ができた。

あひる



ある時 ” ロッキー ” が余命数ヶ月を宣告された。
フィラリアだった。
当時の技術では、手術して治る可能性はゼロに等しいと説明を受けたが
それでも少しでも今後の医療のためになるのならと、心臓の外科手術を受け
奇跡的に回復、数年を懸命に生きた。
いつも一緒だった ” ロッキー ” が天命を全うした後、
” のら ” も後を追うようにして空へと旅立って行った。



” いつもの海 ”で ” のら ” に初めて出逢った翌日の晩。
父と ” 次のお休み ” の約束をした。
実はその時、父と母はもう ” のら ” には会えないと思っていたそうだ。
それでも ” どうにもならない私の思い ” を少しでも和らげようと
諦めをつけさせるために ” 次のお休み ” の約束をしてくれたらしい。



私がそれを知ったのは 、” いつもの海 ”で ” のら ” と ” 奇跡の再会 ” を果たして
だいぶたってからの事だった。




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